今日もお兄ちゃんの一途な恋に溺れる。
♡Love ♾ 1

キスでおしおき


「チー、朝だ、早く起きろ」


「ん……」


頬っぺたを指で軽くツンツンされて寝返りを打った。


「可愛いお姫さま」


甘くて優しいその声で私の1日は始まる。


「翔くん、もう少し寝かせて」


まぶたが重くてなかなか開かない。


「じゃあ今日も起きるの手伝ってあげようか?」


「ん」


まだ半分以上意識がまどろんでいて夢の中。


ちょっと気を抜いたらまた深いところに沈みそう。


「チー、今朝もほんとに可愛いな」


耳元で甘くささやかれてくすぐったい。


大きな手が私の頭をゆっくりと撫でた。


顔を包みこんだその手に甘えるように頬擦りした。


まだこのまま眠っていたい。


「んんっ、もすこしだけ」
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