双子を身ごもったら、御曹司の独占溺愛が始まりました
『俺と一緒になってほしい 優星SIDE』
 何気ない日常の中で出会えた星奈とは、運命の赤い糸で結ばれていると信じていた。

 彼女以上に好きになれる相手とはこの先絶対に出会えない。だからどんなに離れても気持ちは繋がっている。俺たちなら大丈夫だと思っていた。

 それでもやっぱり三年もの間、離れて暮らすことに不安を覚え、空港でプロポーズをした。俺が贈った指輪が少しでも彼女に近づく男へのけん制になればいいと、邪な気持ちも抱いて。

 だけど遅かれ早かれ俺は間違いなく星奈にプロポーズをしただろうし、イギリスから戻ったら結婚するつもりでいた。

 俺のプロポーズを受け入れてくれた彼女も同じ気持ちだとばかり思っていたが、それは違ったようだ。


『おかけになった番号は、現在使われておりません』

 何度かけても同じ機械的な音声しか返ってこない。

「どういうことだ?」

 電話番号を確認するも、星奈のもので間違っていなかった。それなのに、なぜ繋がらない?

 突然星奈と音信不通になったのは、イギリスにきて半年が過ぎた頃だった。
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