君との子がほしい~エリート脳外科医とお見合い溺愛結婚~


「あら、可愛い手紙をいっぱいもらったのね」

「そう。クラスの子たちからね。休み明けに渡す返事を書こうと思って」


 手紙の返事を書き始めると、母が「何か飲む?」と訊いてくる。


「うん、大丈夫。さっきアイスコーヒー飲んだから」

「そう。朝ごはんは?」

「まだ。お母さん起きてからブランチでもいいかなって思ってたから」


 私と同じようにグラスにアイスコーヒーを入れた母が向かいの席に腰を下ろす。

 次に書く柄はどれにしようかとミニ便せんの綴りをぱらぱらとしていると、正面から「舞花」と名前を呼ばれた。


「ん?」

「あのね。話したいことがあって」

「うん。何?」


 どこか改まったような空気を発されて、手に持つペンを置く。

 グラスに口をつけた母の顔をじっと見つめ、話の続きを黙って待った。


「あなたに、いい話があるの」

「え……? いい話って」

「うん。結婚を前提に、お会いしてみないかなって思って」


 え……。結婚を、前提に……?

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