お見合い相手が変態御曹司でした

4. お見合い相手が……?

 柊平さんはうちの両親に根回しをしていたらしく、「楓子ちゃんが良ければ、今日は夕食に誘っていいと言われているので行こうか」と言われてびっくりした。

 タクシーに乗り、有楽町にある高級ホテルのダイニングへと連れて行かれた。
 おおっと、またセレブリティだぞ。私は、母セレクトのお嬢様ワンピースで来といて良かったなぁと思っていた。紳士の隣にいるのだから、淑女でありたい。……ちょっと背伸びしてる気もするけど……。


 一流の料理人の手で、丁寧にグリルされた美味しいお肉と海鮮を食べ終わって、デザートのチョコレートアイスの滑らかな食感を堪能した後、私はずっと疑問だったことを柊平さんに尋ねた。

「もしかして、柊平さんは、私が救急車で運ばれた事をご存知ですか?」

 上品な仕草で口元を拭いた柊平さんが、美しくにっこりと笑う。

「新宿駅で、だよね」
「やっぱりご存知なんですね! あの時近くに?」
「……あなたは、私の腕の中に降ってきた天使だった……」
「はい???」

 聞き間違ったかな。天使って何の話だ。

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