私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。
 
 彼が帰った後、スタッフのキラキラした目で葵ちゃんに春が来た〜と、騒ぎまくりまたしても茶化される。

 どうしたら春なんて誤解されるのか?


 はーと溜息をつきながら、私の大好きなブルーの作品を彼が気にいってくれたのは素直に嬉しかった。



 
 もう一人の自分がそれを止める。

 また同じことの繰り返しか。

 作品を褒められただけとクギをさす。


 

 私は、自分の手をギュッと握りしめた。




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