私の…手…! プロポーズは大好きな花に囲まれて。

 新幹線で京都駅に到着し、レンタカーでゆずるさんが予約してくれた嵐山の高級旅館へ到着。


 「京都だぁ〜」

 昼間から観光客でごった返している。


 旅館の窓から見える山々の美しい緑。


 「ありがとうゆずるさん」
 
 「気にいってくれたなら嬉しいよ」


 7月の京都もちょっと暑い、旅館で私は浴衣をレンタルして、ゆずるさんに初披露、青い紫陽花柄。


 「えっと〜、どうですか?」


 ゆずるさんは何も言わず、口元に手をあてて目線をずらし一言。


 「ヤバイ」


 似合わないかなぁ…とちょっと不安で。


 ゆずるさんが溜息をつきながら、誰にも見せたくない。可愛すぎる。


 私は顔が真っ赤になってしまった。
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