捨てられママでしたが、天才外科医に独占欲全開で溺愛されています
いよいよ私の職場復帰が近づいてきた。

育休明けのため時短勤務が認められており、私は2歳までは時短にしようかと思っている。

師長の計らいで外来勤務に変更してもらうこともできた。

希望すればまた病棟勤務もできる。

病院の保育所のため夜勤中も預かってもらうことは可能だ。

けど…まだ夜の勤務までする気持ちにはなれず、ひとまず日勤のみでお願いした。

こんなに融通のきく職場で本当に助かる。

智也に保育所に慣れてもらうため慣らし保育を今日から1週間始めた。

2週間後から本格的に私も勤務が始まる。

智也は案の定、預ける際大泣きをしていた。
保育士さんに抱き上げられて、連れて行かれるが私の方が泣きたかった。
いや、実際には「お願いします。」といい走り去りながら泣いてしまった。

智也が生まれて1年。1日たりとも離れたことはなかった。
私の分身とも言える存在が初めて私から離れてしまった。

寂しくて、切なくて、家でも泣いてしまった。

初日迎えに行くとすでに智也は泣き止んでおり、保育士さんにも30分くらい泣いていたけれどお茶を飲んだ後からはご機嫌でしたよ、といわれた。おやつも残さず食べたようだ。

はぁ〜…。よかった…。

真帆もおばちゃんも気にしてたようでメールをしたところ2人も安心したようだった。

翌日の朝からも預けるときは大泣きだった。

でも日に日に泣く時間が短くなってきているよう。

テレビを見ながら手を叩きリズムがとれるようになってきた。
保育所で毎日手遊びをしているようで智也はお気に入りみたい。
まだ言葉としては出ないが楽しそうなのが伝わってくる。

それに…すごい成長があった。

「中山智也くん!」とよばれると右手をピシッと挙げることができるようになった。

これは真帆やおばちゃんに動画で送ると感動していた。

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