君と旅の途中
だけど、俺になら話してくれるんじゃないかって、少しでも支えになれるんじゃないかって。
少し期待してしまっていた。
きっと穂希にとって俺は、その程度の関係だったんだろう。
俺はなんとなく気の抜けた気持ちになって、天井を仰ぐ。
穂希はいつの間にか俺の助けを必要としなくなっていくんだろう。
だとしたら、穂希の邪魔をしているのは俺じゃないか。
本当は俺が穂希と一緒にいたくて、わがままで穂希を振り回していたんじゃないのか。
そんな考えが脳内をぐるぐると回って、俺は小さく息を吐く。
……本当に穂希の事を思うのなら、俺はもういない方がいいのかもしれない。