君と旅の途中

『都生は大事な幼馴染に冷たくできるんだ？』




















「っ……」
















穂希の言葉にすっと血の気が引いた。
















そうだ。俺は、穂希を避けていた。

















大切な、大切な幼馴染の穂希を泣かせるほど傷つけて、冷たくあしらった。
















あまりにも自然に話しているものだから忘れていたけど、穂希が俺を嫌っても仕方がない。
















俺はそれほどの事をしたんだ。















改めてそう実感して、俺はハッと短い息を漏らした。
















「ご、ごめん」















とにかく謝らないと気が済まなくて、そう口に出す。


















『あぁ、別に怒ってほしいわけじゃないし、謝ってほしいわけでもないよ。……都生のおかげで私わかったから』
















「え？」































『私がいなくても困る人なんていないって。……だから私は消えたほうが、いいってね』

















「……え？」