きらめく星と沈黙の月
「桜子ー!餃子食いに行こーぜ!」


「……餃子?」


忘れなきゃって思ってるのに、そうさせてくれない。


「そう!駅前に新しくできたんだよ。桜子と行ってみたくてさ」


なんでそう…勘違いしかねない言い方ばかりするかな。


なんでこんなに、無邪気に話しかけてくるかな。


忘れられないじゃん…バカ…。


「ごめん、用があるからまた今度ね」


碧とはもう出掛けられない。


どんどん苦しくなるから。


忘れられなくて、好きが増してって、夜になると涙が止まらなくなる。


「最近そればっかだな」


そう。


こうやって断るのももう8度目。


最初は用品店、2回目はファミレス、3回目はラーメン。


毎回毎回、誘いを断ってきた。


「ごめん。忙しくて。それに、地区予選が近いんだから、自主練でもしときなさいよ。ね?」
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