「桜子ー!また寝坊かよ!置いていくぞー」


毎朝毎朝、同じ時間に桜子ん家に行き、彼女を急かすのが俺の日課。


別に約束してるわけでも、頼まれたわけでもないけど、なんとなくそうしている。


桜子と二人の時間がほしいだけなのかもしれない。


桜子は俺にとって生意気な妹みたいな存在だ。


一緒にいると楽しい。


俺が勝手に迎えに来て急かしてるだけなのき、ドタバタ慌てながら玄関に駆け寄ってくる桜子を見ていると、可愛いなとも思う。


中学に進むときも、高校に進むときも、野球が強いところに行かず、わざわざ桜子と同じ学校を選んだ。


後悔するかもなーって思ってたけど、そんなことはなかった。


藤北だって、甲子園は目指せないほど弱いわけじゃない。