きらめく星と沈黙の月
簡単に男に好きなんて言いやがって…。


「何がありがたく受け取れだ。さては、彼氏ができないから俺で練習してんだろ」


「なわけないでしょ!ばか」


「さすが、モテない女は違うねぇ」


「言ってくれんじゃん。このタラシ!」


「モテねぇよりマシだなー」 


「タラシに言われたくないね!碧のバーカ」


「桜子のアーホ」


「ムカつく…」


売り言葉に買い言葉。


照れ隠しのためにいろいろ言っていたら、桜子はふわっと笑った。


「思ったより元気でよかった」


と。


やっぱり桜子には敵わねぇな…。


気持ちもだいぶスッキリしたし、いつもの調子も戻ってきた。


「…ありがとな、桜子」
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