――村が、燃えている。


「村!?」

変なモノローグとともに、意識が覚醒した。
確かに、村が燃えている。
絶対に日本じゃないと断言できる、石と木でできた質素な家々が炎に包まれていた。
火の手は激しく、夜なのに煌々とあたりを照らす。
さらに逃げ惑う人間は縄文時代か弥生時代的な格好とくれば……。

「映画のロケにでも紛れ込んじゃったのかな?」

だって、そうとしか思えない。
その人々を追いかけているのが熊で、しかも二本足で歩き、さらに人間よりも文明的な服を着ていて、そしてさらに銃まで扱っているんだから。

「おい!」

状況が理解できずにぼーっと立っていたら突然、シャツの後ろ襟を掴まれた。
必然、首が軽く絞まる。

「うっ」

足が中を浮き、猫の子よろしくその体勢で後ろを向かされた。

「お前、変な格好しているな」

私を持ち上げた熊が、ふんふんとにおいを嗅ぐ。
もうそれだけで生きた心地はしない。

「においも変だし。
まあいい、入ってろ」

熊はそのままの体勢で移動し、少し離れたところにあった檻に私を押し込んだ。

「えーっと……」