「……」

しばらく無言で目の前のサンドイッチを眺めたあと、そーっとパンを剥いで挟まれているハムを抜いた。

「……?」

そんな私を見て、いままさに口へサンドイッチを入れようとしていたレオンが止まる。
なにも言わずに皿へ戻し、彼も同じようにハムを抜いた。

「レオンまでする必要はないんですよ?」

「いや、かまわない」

ばくばくと豪快に野菜だけのサンドイッチを食べ、また次のサンドイッチからレオンがハムを抜く。
それを見ながら私もサンドイッチに口をつけた。

「まだ肉はダメか」

「……はい」

これは本当は人間の肉なんじゃ?
そう疑ってしまってから、肉を食べられなくなった。
わかっているのだ、これは魔獣の肉だって。
レオンだって食べているんだから絶対に人間の肉じゃない。
理解はできても身体が受け付けなかった。

「レオンは肉を食べなくて大丈夫なんですか……?」

私を気遣ってレオンはこのところ、肉をまったく口にしていない。
肉食獣なのにいいんだろうか。

「別に俺たちは肉が食える肉好きな獣、ってだけで、なんだって食える。
草食獣は肉が食えないけどな」

「そうなんですね」