……ああ。
食べられるのかな。

けれど、不思議と恐怖はない。
ただ、嬉しくて笑っていた。

「……いいよ、レオン。
食べて」

彼の首へ腕を回し、私の首筋へとその顔を導く。
身体は快楽のエレベーターへと乗り、一気にてっぺんを目指していた。
その牙が肌に触れ、目を閉じる。
絶頂と共にレオンに食べられるのは、どんなに甘美だろう!

「くそっ!」

大きな声と共に、レオンが身体を跳ね上げさせる。

「俺は、チハルを、……くわ、……ない!」

「ああーっ!」

瞬間、悲鳴を上げて絶頂を迎える。

「はぁっ、はぁっ。
……チハルを食わずに、済んだ……」

ぐったりと隣に横たわり、レオンが私の頬を撫でる。

「……食べて、よかったのに」

私は少なくとも、その気だった。
なんかちょっと、不満。
いや、死にたかったのかといえば、それはちょっと違うんだけど。

「チハルはおじさんの奥さんと違って、食いそうな俺を怯えずに受け入れてくれた。
こんな最高のメス、簡単に食ってしまうわけにはいかないだろ」

「あいたっ」

鼻ピンされ、小さく悲鳴が漏れた。