【完】夢見るマリアージュ
■4■ *SIDE北斗* 君に会わせたい人が居る。

■4■ *SIDE北斗* 君に会わせたい人が居る。




’帰ってから気が付いたよ。俺はいつも少しだけ言葉足らずだった。
付き合ってくれないかなんて突然不躾な言葉を言ったけれど、自分の気持ちを君に言ってなかった。
俺は城田さん、君が好きなんだ。 それを伝える事が先決だった’

そう言ったら、城田さんはまた顔を真っ赤にさせて金魚のように口をパクパクと動かした。
そしてぎゅっと目を瞑りながら震えた声で言った。

’私だって、北斗さんが好きです…’と。
すっぽりと俺の腕に包み込まれる彼女を抱きしめると、胸が温かくなる。
どこからこの愛しさがこみ上げてくるか、ゆっくりと憶病な彼女とこの道を歩いていきたい。


「無理…! う…!無理です… 北斗さん、だめ!」

「全然無理じゃないよ。大丈夫、もっと体の力を抜いてリラックスしていればいいから」

「けれど……!私、こんな格好で…いや…絶対に嫌…」

「大丈夫。君はどんな姿をしていても可愛い」

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