下弦の月
最初の別れと冬の思い出
季節は巡り、





暑い夏が過ぎてーーー、秋になっていた。








未だに相変わらずな関係の私と土方さんだが。





こんな関係も悪くないと思うようになっていた。







秋には、皆でお月見団子を作って。



お月見をしたり、








「息抜きに、秋を満喫したい。付き合え。」







土方さんの急な一言で、清水寺に紅葉を見に行ったり、









久しぶりに、






「江戸風の蕎麦が食いたい。」






そう呟いた土方さんのために、蕎麦を打って。








彩芽とタイムスリップする数日前に行ったそば打ち体験が、まさかの形で役に立った。






作り過ぎたから、皆にも食べてもらうと……




美味しい。懐かしい。と言ってくれた。














そんな秋のある日。









新撰組に伊東甲子太郎が、やって来た。






屯所内に出入りしている私を余り良く思わないようで、



何かと私は難癖を付けられていた。
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