カウンター席でアイスカフェオレを啜る。目の前の道も駅前へ続く道だから、金曜日と言うこともあってみんな晴れやかな顔で道を歩いている。そういう華やかな金魚たちの行方を追っては次の金魚たちをまた見て、を繰り返していたら、ぽん、と肩を叩かれた。

「!」

こんなところで誰が、と思ったら、砂本さんが其処に居た。トレイにマグカップが乗っている。えっ? 二次会に行ったんじゃなかったの?

千秋が驚いて何も言えないでいると、砂本さんが、隣良い? と聞いてきた。声は出なかったけど頷くことで返事をする。砂本さんがよいしょ、とスツールに腰掛けた。千秋は急に砂本が現れた驚きにまだ順応できないでいた。

コーヒーを口に含んで、砂本さんがふふ、と微笑(わら)った。