御曹司の極上愛〜偶然と必然の出逢い〜
嫉妬とトラウマ
 城之内社長から花田社長へは、会議のあと直ぐに連絡があった。極秘情報だが、相当危ないらしい……

 そのブランドは、新進気鋭の女性デザイナーが数年で世界進出を果たし、瞬く間に地位を築いたブランドで、最初は目新しく若い女性に絶大な人気を獲得したのだが、数年経っても代わり映えしないデザインに売上が低迷してきた。

 ショッピングモールの計画が上がった頃は、売上も最盛期で話題だったのだが、まさか完成間近のこの時期に低迷しているとは、誰も予想出来なかった。

「月野さん、私も数日ドバイ入りして、城之内社長に会ってきます。数日留守にしますが、大丈夫ですか?」

「直ぐにスケジュールの確認と調整をいたします。飛行機の手配は?」

「そうだな。明日の便で空きがあるか確認してもらえるか?宿泊先は、城之内社長の秘書に直接確認するので大丈夫だ」

「承知いたしました。では、後ほど伺います」

 真琴は社長室を出てすぐのスペースに腰を掛け、パソコンを操作する。





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