幼なじみにつきまとわれています
幼なじみにつきまとわれています

♯1 幼なじみのアイツ



今日もアイツが、わたしの後ろをついてくる。


「ちょっと! ついてこないで!
このストーカー!」


「やだなぁ。人聞きの悪いこと言わないでくれる? 俺はただ、乃々ちゃんを後ろから見守っているだけだよ」


わたし、村瀬(むらせ) 乃々(のの)の30メートルほど後ろにいる男。


家が隣の幼なじみ・渡井(わたらい) 拓海(たくみ)


小学6年生の頃から、頻繁にわたしのあとをつけてくるようになり、それは高校に入学した今も変わらない。


「渡井くーん!」

「今日も、村瀬さん見てるの?」


「うん、そうだよ。今日も可愛いでしょ? 俺の幼なじみ」


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