「魁聖」
「んー?なぁに?」
「ギュってして?」
「いいよ~!」
マンションへ帰りつき、ソファに座った魁聖の膝の上に向かい合って座っている彩羽。
【今日は魁聖に甘えたい】
と、彩羽が言ったからだ。

「フフ…魁聖の匂い好き~」
「俺もいろちゃんの匂い好き~」
「魁聖」
「ん?」
「よしよし、して?」
「うん!いいよ~」
ゆっくり頭を撫でる。

「………」
「………」
「………」
「いろちゃん?」
「………」
「寝た…?」
フッと笑った魁聖は、彩羽を抱き上げベットに移動した。ゆっくりベットに下ろして、腕枕をし魁聖も横になった。
「可愛い…彩羽……可愛いなぁ……
好きだよ……大好き…」
ゆっくり頭を撫でながら呟く魁聖。

「魁聖…」
「ん?起きた?」
「フフ…」
「寝言?」
「あ…やめ……嫌!」
ガバッと起き上がる彩羽。

「え!?彩羽?」
「あ…魁聖……」
ゆっくり振り返り、魁聖を見た。
「彩羽?どうしたの?」
魁聖が起き上がり、彩羽の顔を覗き込むように見た。
「あ…あ……行かないで…お願い…!」
魁聖の服を握り見上げた。
「彩羽……?」
「私を一人にしないで?」

彩羽を包み込むように抱き締めた、魁聖。
「言ったでしょ?
いろちゃんから、放れないし、放さないって!」
ゆっくり背中を擦りながら、語りかけるように言った。
「そうだよね……」
「怖い夢?」
「うん…」
「どんな夢?」
「言いたくない…
言ったら、本当にそうなりそう……」

「そう…じゃあ、もう聞かない。
でも、大丈夫だからね!
ずっと傍にいるよ!」