図書室の彼の溺愛
「私たち、もう帰るわね、」

亜梨愛の手を引いた嶺亜さんが玄関からリビングから出てきた

「あら、燿くんおかえり、」

嶺亜さんは、昔からの知り合いだし、燿より年上だから、全然ひるまない

そんな嶺亜さんに燿は眉を下げた

「嶺亜姉さん!この二人、付き合ってんの?」

焦った燿の様子に嶺亜さんは、亜梨愛と笑い合った

「さぁ、私は知らない~い」

いたずらっ子のような口調で言い切った嶺亜さんは亜梨愛と一緒に帰ってしまった


嶺亜さ~ん……

「さて、柊よ、事情聴取させてもらおうか」

腕を組み、威圧感のある声を震わせて、柊に笑いかけた


「よ、よう…」

「柊、親に連絡して、遅くなるって伝えな」

小さく出た私の声はように届かず、燿は柊に鋭い視線を向けた

「は、はい」

さすがに緊張した面持ちで柊が頷いた



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