図書室の彼の溺愛
「おい、暴れるなって!落ちるぞ!」
落ちる、というワードに反応しておとなしくする

気づいたら、柊に片手で抱えられていた

「柊………」
ぎゅつと柊に抱きついて

「すきっ…」
と、口から言葉が出ていた

「っは?…………ま、じ?」
想定外の言葉だったから、凄く驚いているのが、声から伝わってきた

コクリと頷いて言葉をつなげる

「わたし、自分の気持ち偽ってたかもしれない……」

智輝のこといいなって思ってて、不完全燃焼のまま卒業しちゃったから、自分の気持ち分からなくって
勘違いで気持ちを偽ってたの…

と、ぽつりぽつりとこぼす

「うん、ほんと?ほんとに?」
嬉しそうに何度も尋ねてくるから、お化け屋敷の恐怖を忘れていた

「………う、うんぅ…」

言葉にかぶせるように、唇に何かがかぶさった……

それをキスだと理解したのは、目の前に柊の顔が合って、唇から熱が伝わってきたからだ…
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