望月先生は甘くない ~年下ドクターの策略~
第2話
どうしてこんな所でのんきにコーヒーなんて飲んでいるのだろう。

目の前にはにこにこと笑顔の彼。
弱みを握られたばかりに、振り回されているのは私だ。

しかし、冷静になれば彼にどんな得があるというのだ。

その疑問をぶつけるべく、私はカップを置くとアイドルのように様に座っているその人に問いかける。

「ねえ、どうして私に構うの? 別に私が婚活していようが関係ないわよね」

今はドクターと看護師でもない。私が年下に敬語を使う理由などない。
都内のおしゃれなカフェが似合いすぎる目の前の人を私は睨みつける。
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