「佐藤、先にシャワー浴びて。着替えはこれしかないけど我慢して。着てた服は洗って乾燥機にかけるから、洗濯機に入れちゃって」

「……うん」

日下部君からバスタオルとパーカー、部屋着のズボンを受け取る。びしょ濡れの私は部屋に入る前に玄関先にてタオルで髪をわしゃわしゃと拭かれた後、バスルームに直行させられた。まるで子供みたいだ。日下部君に多大な迷惑をかけている。

バスルーム脇にあるドラム式の洗濯機の中に濡れた服を放り込む。身体が雨に濡れていてベタベタで気持ちが悪い。シャワーを浴びながら、私はものすごく虚しくなった。日下部君に迷惑をかけてまで何をやっているのだろう、私は……。日下部君に気を遣わせた挙句に勝手に押しかけてストーカーみたいじゃないの。

バスルームから出て、借りた服に着替える。日下部君に借りたパーカーも大きいし、ズボンもウエストがずり落ちてしまうし長い。引きずってしまうから、もはや下は履かない方が良いのかな?

「く、日下部君……。あのね、ちょっと…」

脱衣場からちょこんと顔を出し、日下部君を見つけて手招きする。

「どうしたの?やっぱり大きかった?」

「……うん。上はどうにか大丈夫なんだけど、下がずり落ちてしまうし長い……」

「ちょっと待ってて」

代わりにハーフパンツを持って来てくれた日下部君。

「……部屋着は大きめなのしかないから、代わりの物がないからごめん。ハーパンが駄目なら仕方ないから、上だけ着てて」

ハーフパンツは紐がついていたから何とか大丈夫だった。髪を乾かしてから、脱衣場を出た。