囚われて、逃げられない
暴かれる(あとがき)
泰氏のマンションには、黒いドアの部屋がある。
二人で閉じ籠っている今でも、野々花は入ったことがない。
「泰氏くん」
「ん?」
「あの黒いドアの部屋、何があるの?」
「んー、内緒…!」
「えー」
「フフ…野々がふて腐れてるぅ。
可愛い~!
そうだなぁ、あえて言うなら……
俺には“天国”で、野々には“地獄”かな?」
ソファで並んで座り、まったりしている二人。
「地獄…」
泰氏の言葉に、ブルッと震える野々花。
「だから、野々は見ない方がいいよ!」
「そうだね」
でも━━━━━━━━━
「気になる……」
黒いドアの前に立ち、見つめる野々花。
「そんなに気になる?」
野々花を後ろから抱き締め、耳打ちする泰氏。
「うん……」
「野々が中に入りたいなら、入ってもいいよ!」
泰氏が鍵をガチャッと開けた。
そしてドアを開け、フワッと微笑んだ。
「どうぞ?
でも野々。ここに入るなら“覚悟”してね!」
野々花は、ゆっくり中に足を踏み入れた。
「━━━━━!!!」
そこは確かに泰氏にとっての“天国”で野々花にとっての“地獄”だった━━━━━
野々花の写真に埋め尽くされた壁と天井。
野々花の高校生の時に着ていた制服や体操服。
野々花が大学生の時に学祭で着ていたカフェの制服や、当時バイトで使っていたエプロン。
更に、昔捨てたはずの着れなくなった服、使わなくなった食器、小物、靴、バック…………様々な物が綺麗に保管され並べられていたのだ。
二人で閉じ籠っている今でも、野々花は入ったことがない。
「泰氏くん」
「ん?」
「あの黒いドアの部屋、何があるの?」
「んー、内緒…!」
「えー」
「フフ…野々がふて腐れてるぅ。
可愛い~!
そうだなぁ、あえて言うなら……
俺には“天国”で、野々には“地獄”かな?」
ソファで並んで座り、まったりしている二人。
「地獄…」
泰氏の言葉に、ブルッと震える野々花。
「だから、野々は見ない方がいいよ!」
「そうだね」
でも━━━━━━━━━
「気になる……」
黒いドアの前に立ち、見つめる野々花。
「そんなに気になる?」
野々花を後ろから抱き締め、耳打ちする泰氏。
「うん……」
「野々が中に入りたいなら、入ってもいいよ!」
泰氏が鍵をガチャッと開けた。
そしてドアを開け、フワッと微笑んだ。
「どうぞ?
でも野々。ここに入るなら“覚悟”してね!」
野々花は、ゆっくり中に足を踏み入れた。
「━━━━━!!!」
そこは確かに泰氏にとっての“天国”で野々花にとっての“地獄”だった━━━━━
野々花の写真に埋め尽くされた壁と天井。
野々花の高校生の時に着ていた制服や体操服。
野々花が大学生の時に学祭で着ていたカフェの制服や、当時バイトで使っていたエプロン。
更に、昔捨てたはずの着れなくなった服、使わなくなった食器、小物、靴、バック…………様々な物が綺麗に保管され並べられていたのだ。