大切なあなたへ
2・二十歳の夏の運命(出会い)

今日は、朝から店の中にはある曲が流れていた。


志穂が男と別れた時に、いつも聴いている曲。


昨日の別れから立ち直っていない志穂は、
朝から元気がなく、ぼんやりとしていた。


志穂は比較的に立ち直りは早い方なのだが、
昨日の今日では、さすがに無理。


『はぁ…、男なんて…。
はぁ…、いらない…、一人でいいや…。
不倫してた罰が当たったのかな…。

ってか、付き合ってる時は不倫で、別れる時は何の障害もなくなってるってどうゆうこと?
これって、運命ってやつなのかな…』


なんて、独り言を言っていると声が聞こえてきた。


「先輩、先輩どうかしたんですか?」


目の前に立っていたのは、高校の後輩だった。

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