【完】この愛を、まだ運命だとは甘えたくない
第九章 あなたに素直に甘えたい

第九章 あなたに素直に甘えたい




落ち着く間もなく、祖母のお通夜と告別式が執り行われた。
数時間前まで元気でいたはずの祖母は、突然の心臓発作で呆気なくこの世を去ってしまったのだ。

ショックは大きかった。 しかしそれ以上にする事が多すぎた。  お通夜と告別式はごくごく身近な親類のみで厳かに執り行われたが、喪主である母はずっと大泣きで
施主であった私がここでもしっかりせざるえなかった。

医者曰く祖母は苦しまずに逝けたのだという。それが唯一の救いである。

お通夜と告別式には市ヶ谷さんも参列してくれた。  彼はうっすらと涙を浮かべながらも、祖母の顔を愛しそうに撫でていたのが印象的だった。

最後まで愛していたのだと思う。 そしてその愛は祖母が亡くなった後もずっと続いていくのだろう。

「う……ッひく。 お母さんがいなくなっちゃうなんて……
お父さんも亡くなって、私一人になっちゃう。ひっく…。お母さん…」

「お母さん、大丈夫だよ。私がいるから。 そんなに泣いてばかりいると、天国にいるおばあちゃんが心配しちゃうよ」

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