私を好きになってくれていたらうれしかったけれど、彼はハーキム氏に憤って負けず嫌いの性格が思いもよらない方向へ行ってしまっただけなのだ。

 結婚はずっと続くものではない。ほとぼりが冷めたら解消する。

 だから、月城さんを愛してはいけない。

 彼に惹かれている気持ちにストップをかけなくては。

「わかりました。ありがたく入籍させていただきます」

「ああ。それでいい」

 彼は麗しく笑みを浮かべてからビールを飲むのを見て、私も缶を口へ運んだ。