暴君王子の恋の瞳に、私は映らない
ブロークンハート






〇  〇  〇




次の日になった。



鏡に映る自分のブサイクさに、ため息が漏れる。



一晩中泣きはらすと

本当に目蓋は、腫れあがるらしい。




一人で学校まで歩き

教室の自分の席に座ると


私の周りに、女子たちがワラワラ集まってきた。





「つぐみちゃん、おはよ」



「鞭光君と別れたって、ホント?」



鞭光君

さっそくみんなに話しちゃったんだね。




学校の行き帰りは、いつも一緒だったし


鞭光君がばらさなくても

暴君王子ファンの子達の目は騙せなくて


すぐ勘づかれていたと思うけど。


< 376 / 537 >

この作品をシェア

pagetop