暴君王子の恋の瞳に、私は映らない
ブロークンハート
〇 〇 〇
次の日になった。
鏡に映る自分のブサイクさに、ため息が漏れる。
一晩中泣きはらすと
本当に目蓋は、腫れあがるらしい。
一人で学校まで歩き
教室の自分の席に座ると
私の周りに、女子たちがワラワラ集まってきた。
「つぐみちゃん、おはよ」
「鞭光君と別れたって、ホント?」
鞭光君
さっそくみんなに話しちゃったんだね。
学校の行き帰りは、いつも一緒だったし
鞭光君がばらさなくても
暴君王子ファンの子達の目は騙せなくて
すぐ勘づかれていたと思うけど。