ぽっちゃりナースですが、天才外科医に新妻指名いただきました
やっとの初夜

「進藤さんっ、私、もう……っ」

「ダメだ。あと少しだから。頑張れ」

「いやっ、もう、壊れちゃう……!」

 限界を迎えた私は、その場に突っ伏した。

 ぜえはあと荒い息をついていると、進藤さんの涼し気な声が聞こえた。

「よしよし、よく頑張った。もう少し続けるか?」

 目に入りそうな汗を手で拭いながら、顔を上げたる。

 すぐそこにある大型テレビに、ゲームの画面が映っている。

『clear!』という文字と共に、キャラクターが喜んで踊っていたる。

 そう、私は今トレーニングをしていたのだ。

 適度な運動と言われても、楽しくなければ続けられない。そこで思いついたのが、テレビゲームを使った運動だ。

 振動による信号を読み取る専用コントローラーを持ち、画面の中で冒険をする。キャラクターと同じ動きをすれば、敵が倒せて、レベルが上がっていくというシステム。

 その動きというのが、結構きつい。ストレッチやヨガのようなものから始まり、筋トレやダンス、有酸素運動のようなものに進化していく。

 ゲームだからと侮っていたけど、真剣にやるとすごく汗もかくし、筋肉痛にもなる。効いている感じがするのがうれしい。

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