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 ゆっくりと意識が浮上して瞼を持ち上げると、真っ白な天井が目に入った。そのまま数回ぱちぱちと瞬きを繰り返す。

 締め切られたカーテンの隙間から差し込む柔らかな朝の光が、ベッドで仰向けに寝転がる私の頬を優しく照らしていた。

 今は何時だろう。

 確か、ベッドサイドのテーブルに時計が置かれていることを思い出して視線を向けると午前八時を指している。


「大変! 遅刻しちゃう」


 慌てて飛び起きたものの、今日は土曜日で仕事は休みだと思い出す。

 ホッとしたのもつかの間、起き上がったせいでさっきまで体をすっぽりと覆っていたはずの毛布がずり落ちていることに気が付き、慌てて首元まで引き上げた。

 そして思い出す昨晩の記憶。

 そっと視線を隣に流すと、うつ伏せの状態でふかふかの枕に顔をうずめるようにして眠る悠正さんの姿が目に入った。

 そういえば、あの日の朝も今とまったく同じ体勢で寝ていたことを思い出してクスッと笑ってしまう。

 昨晩はこのベッドでたっぷりと彼に愛された。

 今度はしっかりと覚えている。

 お互いの気持ちを確かめ合い、キスを交わしたあとで寝室へと向かい体を重ねたことを。