俺が好きなのは、世界一可愛い君
俺の日常

あれから何年もたち、気付けば高校生になっていた。



当たり前と言われれば当たり前だが、一人称も俺へと変わっていた。



趣味、話し方。



色んなものが変わっていくなかで、唯一、怜ちゃんとの関係だけは、全くと言っていい程何も変わっていなかった。



体に負担のないよう、保健室登校な怜ちゃんと、一緒に帰る。



実はご近所さんなのだと、怜ちゃんの母親と知り合った時に知ってからは、お菓子づくりが趣味な母の手作りお菓子や、オススメの小説を持って行ったりしていた。



母親の仕事が忙しく、さらには父親がいないのだと、嫌でも気づいてしまった俺は、用がなくても、ほぼ毎日怜ちゃんの家へとお邪魔するようになっていた。



ぶっちゃけ、俺は怜ちゃんが好きだった。



一目惚れ、だったのだと思う。

< 8 / 108 >

この作品をシェア

pagetop