ケイトが悶々と夜を過ごす中、一人スヨスヨと平和に眠っていたベルは、その翌朝、レティに吠えられていた。

「使用したお皿の枚数から察するに、二人前は作ったわけですよね? なのにどうして、全部食べてしまうのですか。そういうの、食い尽くし系って言うんですよ!」

「暴食姫だからねぇ」

「うぅ〜〜! 姫さまは、姫さまが作る料理のすばらしさをご存じないから、こんなことができるのです……!」

 大きな尻尾が、不機嫌に膨れ上がっている。

 それを股の下から出して、抱き枕のように抱えながら、レティはぶぅぶぅと文句を垂れた。

 夜食のことを悟られないようにきちんと片付けまでしたっていうのに、戸棚にしまった食器の定位置がちょっとズレているだけでバレてしまったらしい。

 名探偵さながらの観察力に、ベルは脱帽するしかない。