いつも通りに訓練を終えたあと、ベルとケイトは家のそばにある畑を訪れていた。

 魔王城の畑のサイズに比べたらかわいらしいものだが、ベル一人で管理するにはなかなか骨が折れそうな広さである。

 もともとはレティが野菜の世話をしていたのだが、秋になってからは木の実拾い(ふゆじたく)に夢中で、それどころではないらしい。

 ということで選手交代、今はベルが野菜の世話を一手に引き受けている──のだが。

「一人で世話をしていたのだけれど、追いつかなくて……」

 そう言って苦笑するベルの前では、『猛犬注意』の張り紙をしたくなるようなカボチャがギャンギャンと暴れている。

 犬ではなくカボチャなので吠えたりはしないが、初めて遭遇した時のショックを思い出して、ケイトは無意識にヒュッと息を飲んだ。