ゴミ溜めの森へ来てから、そろそろ五カ月が経とうとしている。
ルシフェルは、ベルが元気にしているか、わざわざ確認をしに来るような男ではない。
万が一そうだったとしても、それならもっと早くに来ているはずだし、そもそも彼女が生きているか確認すること自体が無駄なことだと、他の誰でもないルシフェル自身がよくわかっているはずだ。
(となると、追放の撤回に成功したのでしょうか。私はてっきり、一年はかかるものと思っていたのですが……お兄様の優秀さには困ったものですね)
さすが、次期魔王と言われるだけはある。
とはいえ、次点であのマモンが名を連ねているのだから、微妙ではあるのだが。
「……まさか、ケイトのことがバレたとか?」
「何か言ったか? ベル」
「い、いいえ。ところでお兄様、どうしてこちらへいらしたのですか? 何か、ご用でも?」