ようやく落ち着いた二人の前に、今度は熱いお茶を出す。

 わかりやすいように、銀の茶器で。ベルなりの気遣いである。

 茶会の用意を整えてようやく、ベルは口を開いた。

「私の招待に応じてくださり、ありがとうございます。改めまして、私の名前は、ベル。魔王の娘で、暴食の名を持つ者です」

「ボクは、ケイオン・マクゴニーです。魔法使いとして、勇者とともに旅をしていました」

「俺は、戦士のボルグ・ラッカム。勇者とは縁あって、少しばかり世話をしてやった仲だ」

 微妙な言い草に、ケイオンがボルグの脇腹を肘で突く。

 さして痛がる様子はなかったものの、ボルグは面白くなさそうにケイオンを一瞥した。