ベルがいる場所よりも下、ゴミの山の麓に、見覚えのある顔があった。

 どうしてここにいるのだろう、とベルは首をかしげる。

 筋肉質でたくましい肉体、短く刈られた焦茶色の髪。ひときわ目を引く、背中の大剣。

 彼の名は──、

「ボルグ様?」

 今日、彼は人の国へ帰されるはずだった。ケイオンと、他の仲間と一緒に。

 ケイトもそのつもりで見送りに行ったのに、どうして彼だけがここにいるのか。

 最後の時間を使って、観光中なのだろうか。

 観光にしたって、ここより見所のあるところはたくさんあるだろうに。