でもまぁ、わからなくもない。

 魔王城にいるベルときたら、暴食の姫らしく食べてばかりいた。

 なにより今は、幼女なのである。

「おにいさまたちがやってくれるから披露(ヒロー)するタイミングがないだけで、わたしだってそれなりにできるのよ?」

「姫さま……」

 のちにレティは語る。

 パチンとウインクを返したベルは、それはもう「女王陛下っ……!」と拝みたくなるくらいすてきだった、と。