「あの穴から、天の国と人の国のものが落ちてくるのね」

 この世界は、三連の砂時計のような形をしているのだという。

 天の国と人の国、人の国と地の国。それぞれの国の間に砂時計でいうくびれ──オリフィスがあり、砂が落ちるようにものが落ちてくる。

 もともとは、オリフィスなんてものはなかった。

 人の国があまりにも天の国を頼りにするものだから、天の国は嫌気がさして人の国との間にオリフィスをつくり。人の国はそれを地の国のせいにして、地の国との間にオリフィスをつくった──と、ベルは習った。

「なにか落ちてきたりしないかな」

 ベルはワクワクした気持ちで、穴を見つめた。

 あわよくば、食べ物が落ちてこないだろうか。そんな、気持ちで。