困ったユリウスがマージェリーの隣を見ると、アーニャが静かに首を振った。

「惚れた女が、貴方のために頑張って作ったんです。諦めて言う通りにしてください」

「では早速。まずは入門『一言会話:あいさつ』から。はい、はじめ!」

「…………やあ。おはよう、セルジュ」

「声が小さい!」

「っ、やあっ。おはよう、セルジュっ」

「もっと大きく!」

「やあ!! おはよう!! セルジュ!!!!」

「朗らかに!!!!」

 その後も、叱られたりどやされたりしながら、マージェリーのレッスンは続いたのだった。