そわそわとバスケットを覗き込むユリウス。隣でセルジュも、わくわくと嬉しそうにサンドイッチを眺めている。
よかった。反応は上々だ。
マージェリーとフローラは微笑み合うと、同時にぱちりと手を合わせた。
「それではさっそく?」
「いただきます!」
4人分の声が合わさる。乗ってくれるか不安だったが、ユリウスもちょっぴり恥ずかしそうに声を合わせてくれた。
さて、どれから食べよう。ここはやはり、魔法でほかほかと温度を保たせたこだわりのミートパイか。それとも胡椒を効かせたポテトサラダか。内心舌舐めずりしつつ、マージェリーも身を乗り出す。
だが手をつける前に、ユリウスに問われた。
「君が作ったのはどれだ? それを食べたい」