(お母さん、ごめんなさい。私、がっつりお酒で失敗しました)

 ぷるぷる震え、マージェリーは前世の母に詫びる。もっとちゃんと忠告を耳に留めておくべきだった。うっかり『失敗』してしまったときはどうすべきかも、参考までに聞いておけばよかったかもしれない。

 今世の両親は――考えないことにする。このことを知ったらどんな反応をするか、考えるだけで頭が痛くなりそうだ。

 すると、隣からくすくすと笑い声が聞こえた。半目になってそちらを見ると、愉快そうな王の目と視線が交わった。

「すまない。君があんまりにも、百面相をするものだから」

 非難がましい目が伝わったのだろう。笑いを堪えるような顔で、王は軽く肩を竦める。仕草の裏にほんの少しだけ素が見えた気がして、きゅんとしてしまったのは秘密だ。

 けれども次の瞬間、王が続けた言葉にマージェリーは真顔になってしまう。