仕方なくマージェリーは、令嬢スイッチを入れてスカートの裾を摘まみ上げた。

「マージェリー・デュ・ノエル。ユーリ様の命に従い、登城いたしました。ご挨拶が遅くなったことを深くお詫び申し上げます」

「……ふん」

「それから」

「それから?」

 問うように、赤い瞳がこちらを見上げる。彼をまっすぐに見返し、マージェリーは素直に礼を言った。

「ユーリ様のおかげで、大切な学友と再会ができました。ありがとうございます」

「っ、そうか」

 ユリウスは驚いた顔をしたが、すぐにそっけなく横を向く。けれども彼が喜んでいるのは間違いない。先ほどとは違って、尻尾が嬉しそうに振られている。