期間限定マリアージュ~四年越しの旦那様はエリート社長、誓いのキスが子作りの合図~
そして、私が作った特製の野菜スープをスープ皿に装い、彼の前に出した。

「君は食べないのか?麻莉」

「後で食べます…まずは貴方の反応が見たいんです…」

「・・・じゃ頂きます…」
彼が合掌して、私の野菜スープをスプーンで掬って口に運んだ。
「この野菜スープ…濃厚で美味しいな」
「野菜の旨味を出す為に、煮込んだ野菜をミキサーにかけてこして、鍋に戻してコンソメとケチャップで味を整えて、仕上げに塩胡椒をふりかけました」
「・・・また…朝から手の込んだコトするな…君は何時に起きたんだ?」

「あ…五時起きです…早朝の清掃の仕事しているせいかついクセで…起きちゃいました…」

「今日は?」
「今日は休みです…」

「『ヘンリーズコーヒー』のバイトは続けていいけど…清掃の仕事は辞めるんだ。いいなっ、麻莉」

「あ、はい…」

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