今から20年前。
 一軒の家が業火に襲われ燃えつくされてしまった。
 人災か? 不審火か? 結局火災の原因は不明のままで迷宮入りした。
 その災の中、一人取り残された沙原鷹人(さはら・たかと)は勇敢な女の子に助けられ無傷で助かる事ができた。
 当時、小学二年生だった鷹人は助けてくれた女の子の顔も覚えていなかった。
 ただ「大丈夫…大丈夫だよ」と優しい声が護ってくれた記憶だけが残っていた。

 
 火災から20年。
 鷹人は28歳になり父の会社沙原コンサルティングの副社長へ就任し、毎日忙しい日々を過ごしている。
 ルックスも良くモデルの様に背が高い鷹人は、通り過ぎる人が振り向くくらい注目される青年へと成長した。
 数多くの交際申し込みも、お見合いの話しも一切受けないまま「女はめんどくさい」と言って誰とも交際しない日々を過ごしている。
 社長である父の来人(らいと)は、早く結婚して幸せになってほしいと願っているが無理強いはできないと言って見守っている。

 高校生の時に母親の燈子(とうこ)が事故で亡くなり、ずっと来人と2人で生きて来た故に鷹人は来人が心配で自分の事を後回しにしているのではないか? とも言われているが?


 桜が舞い散る季節になるとあの火災を思い出す鷹人。
 ずっと救急車や消防車のサイレン音を聞くと、恐怖を思い出し耳を覆ってたが大人になるにつれて、その恐怖も薄れて行き今ではだいぶんマシになり蹲るほどの怯えはなくなっていた。

 
 だがある日。
 総務の女子社員谷川有美(たにかわ・ゆみ)36歳が鷹人に急接近してきた。
「副社長は私の運命の人」と言ってきた有美に鷹人は恐怖を感じた。そして忘れかけていた、あの火災の恐怖を思い出し耳を覆いたくなった。

 そんな時だった。
 女子社員達が悪口を言っている声を耳にした鷹人は誰の事を言っているのか? と振り向いた。
 するとそこには顔に酷い火傷の跡が残っている背の高い気品溢れる女子社員がいた。
 その人は総務所属の九条麗香(くじょう・れいか)と言う女性だった。

 鷹人は麗香を見ると胸がキュンとなるをの感じた。

 胸の奥から湧いてくる想いに鷹人は「この人が運命の人」と感じるようになってきた…。

 
 20年の時を超えて「運命」が共鳴するラブストーリーが始まる…。
 

あらすじ

 沙原鷹人は女に興味が無いと言って誰とも交際していなかったが女子社員の九条麗香に出会って気持ちが揺れ始めた。
 麗香は誰もが避けて通る醜い顔をしている為みんな冷たくしている。
 急接近してきた谷川有美の影響で忘れていた恐怖を思い出した鷹人に「大丈夫」と優しい声をかけてくれる麗香。
 そんな麗香に鷹人は「運命」を感じはめた。

 20年の時を経て共鳴する想いが叶うラブストーリー。

  

 

 

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