秘め恋ブルーム〜極甘CEOの蜜愛包囲網〜
Bloom 3 遠くの親類より再会した初恋の人?
翌日のお昼どき、小さなカフェに現れた敦子を見た瞬間、縋るように口を開いた。
「どうしよう、敦子!」
不安いっぱいに訴えた私を余所に、彼女は店員を呼び止めて注文すると、私に向き直ってにっこりと微笑んだ。
「どうもこうも、そのまま一緒に住めばいいでしょ。本人がいいって言ってるんだし、ラッキーじゃない」
昨夜、敦子からの電話で『寮はどう?』と訊かれて泣きついた私にも、彼女はまったく同じことを言った。
それでも困惑していると、今日の敦子の昼休みに会うことになったのだ。
「もう荷物も全部運んだんだし、レンタルスペースを借り続けるのも不経済だったし、仕事も家も一気に見つかってよかったでしょ?」
彼女はあっけらかんと言い放ち、「これで私も一安心」と笑った。
「で、でも……同居だよ? 期間限定だからって、男の人となんて……」
「別に知らない相手じゃないし、志乃にとっては初恋の相手なんだから、むしろハッピーじゃない? このまま仲良くなって、本当に付き合っちゃうかもよ?」
「もう! 私は真面目に悩んで――」
「私だって真面目に言ってるの。志乃、せっかく男の人が苦手じゃなくなってきてたのに、あの最低な先輩のせいでまた男性恐怖症っぽくなってるでしょ? でも、あんな奴のせいで、このままずっと恋もしないで生きていくなんて悔しいじゃない!」
「わ、私は別に恋なんて……。それに、今は仕事のこととか考えなきゃいけないし」
「それはそれ! 志乃は可愛いし、性格だっていいんだから、もったいないよ!」
力説する敦子が、私のことを心配してくれているのは充分わかっている。
「だから、手始めに初恋の相手と仲良くなってみれば? 他の男性は無理でも、諏訪くんなら志乃も大丈夫みたいだし」
「どうしよう、敦子!」
不安いっぱいに訴えた私を余所に、彼女は店員を呼び止めて注文すると、私に向き直ってにっこりと微笑んだ。
「どうもこうも、そのまま一緒に住めばいいでしょ。本人がいいって言ってるんだし、ラッキーじゃない」
昨夜、敦子からの電話で『寮はどう?』と訊かれて泣きついた私にも、彼女はまったく同じことを言った。
それでも困惑していると、今日の敦子の昼休みに会うことになったのだ。
「もう荷物も全部運んだんだし、レンタルスペースを借り続けるのも不経済だったし、仕事も家も一気に見つかってよかったでしょ?」
彼女はあっけらかんと言い放ち、「これで私も一安心」と笑った。
「で、でも……同居だよ? 期間限定だからって、男の人となんて……」
「別に知らない相手じゃないし、志乃にとっては初恋の相手なんだから、むしろハッピーじゃない? このまま仲良くなって、本当に付き合っちゃうかもよ?」
「もう! 私は真面目に悩んで――」
「私だって真面目に言ってるの。志乃、せっかく男の人が苦手じゃなくなってきてたのに、あの最低な先輩のせいでまた男性恐怖症っぽくなってるでしょ? でも、あんな奴のせいで、このままずっと恋もしないで生きていくなんて悔しいじゃない!」
「わ、私は別に恋なんて……。それに、今は仕事のこととか考えなきゃいけないし」
「それはそれ! 志乃は可愛いし、性格だっていいんだから、もったいないよ!」
力説する敦子が、私のことを心配してくれているのは充分わかっている。
「だから、手始めに初恋の相手と仲良くなってみれば? 他の男性は無理でも、諏訪くんなら志乃も大丈夫みたいだし」