相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
救えなかった命
何事もなく、数日が過ぎた。
部屋に戻ると奏弥さんはソファでスーツのまま眠っていた。
一日半近く、勤務するコトもある彼。
周囲からは超人だと言われながらも、奏弥さんも生身の人間。

「奏弥さん」
泥のように眠る彼に声を掛けても全く起きる気配がない。

いつ、お呼びがかかるか分からないお産。

食事よりも今の彼には睡眠が必要だった。

私はダイニングテーブルにスーパーの半額弁当をおいて、一人で食べた。
侘しい夕食だけど、共働きだから仕方がない。彼の分も私と同じ半額弁当にプラス昆布おにぎり。
汐留の分室も急ピッチに工事が進んでいた。
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