相思相愛マリアージュ(前)~君さえいればそれでいい、二人に家族計画は不要です~
失意

奏弥side~

俺は必死に走った。
時間が勝負。
初療室に入ると愕然とした。
俺の想像以上だった。
大勢の怪我人が運び込まれていた。

「来たか…槇村」


「スタッドコールは?」
「かけたが・・・学会や何やらで人が出払った状態だ」
「分かりました…ママと赤ちゃんは何処に?」
「木村さん!!槇村を案内してくれ…自発呼吸があるものの、全身を強打している…俺は別の患者のオペに入る…後はお前に任せた」
「分かりました…こちらです…槇村先生」

俺は看護師の木村さんの案内で患者の元に走って向かった。






< 56 / 230 >

この作品をシェア

pagetop