「ふざけてんのはそっちですよ」

「俺!?」

「私がどれだけ、我慢してるか」

直真さんは顔を強ばらせて、目を伏せた。

「そうだな。宮ノ入(みやのいり)の親族の中にいるとお前も嫌な思いを―――」

「ゲーム二時間とか、そんな小学生じゃあるまいし、延長を要求します」

直真さんは真顔になり、ヤンチャ時代の名残ともいえる黒いオーラを出して言った。

「誰が延ばすか。きっかり二時間だ。このゲーム中毒が!禅寺(ぜんでら)にぶちこんで更生(こうせい)させるぞ!」

「うわっ。ひどい言いぐさですね」

「何言ってんだ!お前の方がひどいだろ?誰が左遷でアラスカか離島だ!」

「違うんですか」

直真さんは辞令を見せてくれた。

「子会社に専務で出向?」

「車で一時間程度の所だ。マンションはこのままにして、賃貸でどこか探す」

子会社に?